こんにちは。ネットショップ専門のコンサルタントをしているC-Pers金平です。
ネットショップ運営は大変です。常に最新情報を仕入れ、商品開発、ページ制作、リスティング広告、SEOなどなど・・・やることが一杯。
今日は「テクニックセミナー」、明日は「楽して儲かる!セミナー」、次は・・「たった一日で・・セミナー」と色々なセミナーを渡り歩くセミナージプシーのような方もおられますね。いや、それはかつての自分ですが・・・
「商品、施策が1つだと、それがダメになったときどうするの?複数の施策、商品を持ってリスクヘッジしたい」というわけです。
たしかにそうかもしれません。
しかし、反論を恐れずあえて言います。
「そんなことをしているとどれも中途半端で、結局売れなくなってませんか?」
得意分野をひとつ絞って、それを集中して磨き続ける。それで初めてプロフェッショナルとして認められるようになって、商品が売れるんじゃないでしょうか。
あなたの時間、スタッフの時間も経営資源です。そしてその資源は限りがあるのです。
現代ではネットでありとあらゆるものを買うことができ、何らかの優位性があるショップ、商品じゃないと選ばれません。
そのために活用できるのが、3C分析です。
間違った方向に集中させると目も当てられません。。自社の経営資源を集中できるように「どこに強みがあるのか」見極めましょう。
どこに勝ち目があるのか、それを見極めるために3C分析の活用をおすすめしています。
ネットが成熟した現代社会
従来のネットショップ運営では、
- まだ誰も扱っていない商品をネット上で販売する
- 他社より早く最新手法を取り入れる
など、先行者利益があるやり方で、ぐんぐん売上を伸ばしてきた店舗が多いように思います。
しかし、現在ECの市場は成熟し、先行者利益だけでやっていくのは厳しくなっています。
まだ誰も扱っていない商品をネット上で販売する
インターネットの登場以来、人より早くネット販売を開始すれば、いわば「独占市場」。広大なネットの世界で自分だけが販売しているという状況を作ることができました。
私は自分でネット販売を開始したのはそんなに早くなかったのですが、「独占市場」を身を持って体験しています。
ネット上では誰も売っていない商品をネット上に出品する。それだけで商品は売れていきます。100商品出したら100万、200商品だしたら200万と売上はうなぎのぼりです。これは楽しい(笑)楽しかった。
しかしこれは長く続きません。かならず競合が出現してきます。そして市場はさらに拡大していくのですが、ただ出品しているだけでは難しくなってきます。
他社より早く最新手法を取り入れる
様々なネットでの販売手法、テクニックが現れては陳腐化する。というのが繰り返されてきており、それは今後も繰り返されるのでしょう。
- バックリンクSEOで上位表示 → Google様によって抹殺
- クリック単価が安い時のリスティング広告でウハウハ → クリック単価の高騰で採算が合いにくく
- アマゾン出店でワッショイ → アマゾンに同じ商品販売され始めてグッタリ
最新手法を取り入れて、それをショップ運営に生かし続ける、というのはもちろん当たり前に必要なことです。やり続けるべきです。
しかし、最新手法を早く取り入れるというのは、当たりはずれもあってギャンブルみたいな面もありますし、早く陳腐化しやすいのでそれだけに頼り続けるのは危険だということです。
では、どうしたらいいのか
強み、得意、好きなことに根差した店舗運営
3Cを考えていくと最終的には、自分たちの強みを活かした運営方針になっていくと思います。たくさんの方がこのような考え方で運営方針を固めていけば不毛な価格競争にもなりづらくなってくるのでは・・ないでしょうか。
実際に3C分析をやってみよう
1.自分たちの強みを発揮できるお客さんは誰か(Customer)
例えばスイーツを販売している店舗さんなら、
- スイーツ好き
- 贈り物をしたい
- 家族で食べたい
など、色々なお客さんのセグメントがあると思います。これらのお客さんの中で「自分たちが一番強みを発揮できる」「得意なのは?」どのお客さんなのかを考えます。
上記のように3パターンのお客さんセグメントがあるなら、3パターンの3Cを考えてみても良いでしょう。
ここでは仮に「スイーツ好き」というセグメントを例に分析をしてみます。
2.そのお客さんに提供できる価値は何?(ベネフィット)
「スイーツ好き」の方に提供できる価値はやはり「スイーツの美味しさ」ではないでしょうか。
ベネフィットとは、お客さんにスイーツを買ってもらった時、「具体的に起こる良いこと」です。
3.自分たちの強みは?(Company)
このお店では、
- スイーツのバリエーションが豊富
- 包装が綺麗
- お店の対応が良い
と、いうようなことだったとします。
4.そのような強みを持った競合他社はあるか?(Competitor)
上記のような、バリエーション、包装、対応などは、競合もみんなやっている場合が多いですね。
A店、B店と具体的な店名を上げてみましょう。
5.では、その競合他社と自社を比べた場合、自分たちには差別的優位点があるのか?
そう考えていくと、自分たちならではの優位性ってなんだろう???と、なる場合も多いです。
「差別点」(差別的優位点では無い)はある場合が多いです。たとえば「地元特産の食材を使っている」など。ただ問題はそれが、自分たちの想定したお客さんにとって価値がある、他社と比べて優位なのか。という点です。
「差別点」というのは、たしかに違いではありますが、違っているだけでは意味が無く、そもそもお客さんが求めるものであるのか。という点が大事です。
まとめ
さて、あなたのショップに差別的優位点はあるでしょうか。見出せるならそれをショップで表現していきましょう。
訴える点がはっきりすることで、ショップのビジュアル、構造や見せ方などはおのずと見えてきます。
お客様にも何屋さんなのかわかりやすく、見やすい、商品を選びやすいショップになっているはずです。